山門の再建工事始まる 味方町の宝住寺
本堂などの改築に伴って解体されていた山門の再建工事がこのほど、味方町の臨済宗宝住寺(河野義方住職)で始まった。山門が建立されることによって、同寺で平成2年から進められてきた「平成の大改修」事業は完了する。
同寺では本堂や庫裏、客殿の改築、駐車場や参道の整備といった数々の工事が順次、行われてきた。工事の障害になるため、ケヤキ材を使った山門は解体され、保管されてきた。
解体した部材を調べると、山門が約170年前の天保13年(1842)に延村の棟梁(とうりょう)らによって建てられたことが新たに分かった。
山門の部材には傷みがひどく、再利用できない部分もあったが、ほとんど従来の部材をそのまま使って再建することになった。また、山門に通じる新たな参道の石段も整備。石材は以前の参道に使用されていたものを〝リユース〟した。
河野住職は「先代住職の義海和尚(故人)と2代にわたって行ってきた『平成の大改修』が最終段階を迎え、感慨深い」と話していた。
山門の落慶法要は来年4月に、義海和尚の七回忌と合わせて執り行われる予定。