「地域主権時代に議会の役割重要」
片山善博・前鳥取知事が説く
市議会(森永功議長)は設立60周年の記念事業として3日、前鳥取県知事で慶應義塾大学教授の片山善博さんを講師に招いた講演会を西町1丁目のI・Tビルで開いた。
「地域主権時代の行政・議会」をテーマにした講演会には市民のほか、府北部各市の市議会議員らも来場した。片山さんは冒頭で、鳥取県知事時代に東京などに行く際、JR山陰本線の寝台列車を利用し、綾部もよく通った思い出を語った。
片山さんは、10年前に制定された地方分権一括法によって国と地方の立場が対等になったのにもかかわらず、省庁から地方へ紙切れ一枚だけの「通達」が続いている問題点を指摘した。
また、「地方のことは、その地方に住む住民が責任を持って決める」という鳩山前首相の言葉に地方主権改革の理念があるとするとともに、財政破たんした夕張市を例に挙げながら、議会の役割の重要性を説いた。