市民への情報 電波に乗せて15年
エフエムあやべが記念式典
コンサートや講演会
現状報告や「提案」も
平成10年4月に開局したコミュニティー放送局「FMいかる」を運営する「エフエムあやべ」(井関悟社長)は30日、西町1丁目のI・Tビルで15周年記念式典を開き、出席した来賓や市民ら約150人とともに節目を祝い合った。
オープニングコンサートには、同局でパーソナリティーを務める福知山出身のギタリスト、高橋カツさんらが出演。会場のムードを盛り上げた。式典では山崎善也市長の来賓祝辞などに続き、綾部出身のミュージシャン、屋敷豪太さんのビデオメッセージがスクリーンに映し出された。
このあと、井関社長らが「FMいかるの提案」を発表。災害時の対応や営業方針、番組編成といった現状のほか、27年2月末にオフトーク通信が終了することによって30%の世帯で聴取不可能になる点にも触れ、「市と歩調を合わせながら解決させたい」と語った。
記念講演会では、「FM宝塚」取締役局長の温井甚佑さんが「たかがテレビ、されどテレビ」をテーマに話をした。
温井さんは睦合町出身の元毎日放送ディレクターで、数々のドキュメンタリー番組を手掛けた。講演では自らの作品を紹介し、「ドキュメンタリーは人間関係を作る難しさと面白さがある」と語った。
また、安直な番組が多くなっているテレビ業界の現状を憂いながら、「言い訳はせず自分のできることを精いっぱいする」という意味を表す、幕末の長州藩士の吉田松陰の言葉を紹介して締めくくった。