学生2人が全国大会へ
東海・近畿ブロック研究・意見発表会 最優秀と優秀賞で
府立農大校の学生2人がこのほど、岐阜県の農業大学校で開かれた東海・近畿ブロック学生研究・意見発表会で最優秀賞と優秀賞を受賞した。2人の学生は19日から21日まで、東京で開かれる全国大会に出場する。同校から研究発表と意見発表の両部にそろって学生が全国大会に進むのは今回が初めて。
研究発表の部で優秀賞を受賞したのは野菜経営コース2年の河嶋政樹さん(19)、意見発表の部で最優秀賞を受賞したのは同コース1年の堺了太さん(26)。
河嶋さんは、学校で取り組んでいる実践プロジェクト学習の「隔離床でのピーマン栽培と施設の有効利用」について、研究内容を発表。
同じ場所でピーマンの栽培を続けながら、連作障害として発生しやすい青枯れ病の発生を防ぐために、「隔離床」の栽培方法を試した。
ピーマンを地面から離して、深さ20㌢の雨どい状に作った隔離床に別の土を入れて栽培したところ、病気予防に有効だった成果を述べた。
一方、発表会で堺さんは「つなぐ農業」と題して、農業への思いを披露。以前、京都市内で会社勤めをしていた堺さんは、自宅がある京丹後市へ帰郷するたびに、耕作放棄地や後継者不足といった農業の課題を痛感し、農業者への転身を決めた。
植物を育て、それを人が食するという「農業」は、「命をつなぐ」ものと考える堺さんは、作物の流通や地方と都市の交流などを通じて「消費者へつなぐ」「都市へつなぐ」「未来へつなぐ」ことの大切さを話した。