上林禅寺で「木彫展」
精巧な仏像、来場者魅了
渋谷銑一さんが出品
八津合町の上林禅寺(黒川泰信住職)本堂で2日から3日間、渋谷銑一さん(64)=光野町=の「木彫展」が催された。土、日曜となった2、3の両日は計300人ほどが来場。4日も市内外から訪れた多くの人が、細部にまで巧みに彫られた仏像作品に見入っていた。
今回の木彫展は、渋谷さんと親交が深い黒川住職が、京仏師も精度の高さを評価する渋谷さんの作品を「上林の人たちに見てもらいたい」と企画した。
出品された作品は40点余り。作品の中には不動明王像や地蔵菩薩像、達磨大師像、厨子に入った釈迦如来像などがあり、光背や螺髪の細かい部分まで見事に表現されていた。このほかに碁盤を挟んで対局するカエルの作品も展示された。
同寺には奈良県や京都市、姫路市などからも来場者があり、作品にカメラを向けたり、関心を持った仏像の前にしばらく座り込んで眺める人もいた。
渋谷さんが趣味で仏像などを作っていることを知っていたという故屋岡町の伊藤茂さん(72)、三ツ江さん(同)夫妻は「これだけの数の立派な仏像を見せてもらったのは初めて」と話していた。