全国から多くの信者ら参拝
大本で盛大に「節分大祭」
金綾教会や三光教会、於与岐八幡宮などでも
「鬼は内、福は内」の掛け声で生豆をまくのが特徴の宗教法人大本(出口紅教主)の「節分大祭」が3日夜から4日未明にかけて上野町の長生殿を主会場に開かれ、市民を始め全国から多くの信者らが訪れた。
3日午後7時半から長生殿内では2代教主・4代教主聖誕祭や大潔斎神事などに続き、人型大祓(おおはらい)行事が行われ、全国から寄せられた人型や型代を地方祭員と瀬織津姫(せおりつひめ)が1枚ずつ祈願して、素焼きの壷(つぼ)に納めた。
このあと、約100人の瀬織津姫たちは素焼きの壷を抱え、由良川を目指して長生殿を出発。並松町の綾部大橋に着くと祝詞が奏上される中、祭員たちが壷の中の人型と型代を橋の上から由良川に放った。4日午前4時頃には長生殿で節分大祭のクライマックスである豆まきが行われた。
毎年、節分大祭に参拝するため、来綾するという奈良県生駒郡の岡田睦男さん(69)は「神様にすべてお任せして清らかな気持ちになる。今、風邪気味なのも治りそう」と話していた。
◎金綾教会◎
井倉町の金峯山修験本宗金綾教会(大槻祐弘教会長)で3日、節分大祭が行われ、護摩供養などを通して家内安全や病気平癒などが祈願された。
「節分」当日は寒い日が多いが、今年は春を思わせる暖かい日となったこともあり、同教会には例年と比べて多くの人が次々と訪れた。中には「毎年、来させてもろとるが、こんな天気の良い日は初めて」と言う人もいた。
節分行事は大槻教会長による法話に続き、屋外で古いお札などを焼納する法要が営まれた。また、参拝者には昼食や甘酒がふるまわれた。
◎綾部三光教会◎
幸通の真言宗醍醐寺派の綾部三光教会(大槻光祥主管)で3日、恒例の節分大祭が行われ、約150人の参拝者が交通安全や無病息災、家内安全などを祈願した。
午前10時半から始まった交通安全特別祈祷(きとう)では大槻主管が護摩供養をする中、参拝者らが護摩壇の煙を体に浴びて、健康を願う光景が見られ、教会内には護摩壇に向かう人の行列が出来ていた。
その後、参拝者らが楽しみにしていた豆まきとミカンまきが行われたほか、午後からは「十二天星まつり」や、除湿乾燥機が当たる福引もあり、会場は歓声に包まれていた。
◎於与岐八幡宮◎
於与岐町の於与岐八幡宮(稲葉達夫宮司)で3日、節分祭が営まれ、「鬼は外、福は内」の掛け声で豆まきが行われるなどした。
節分祭は本殿前での「君が代」の斉唱で始まり、於与伎区の上野司区長や宮総代の相根敷之さん、宮係の人たちが入殿して神事に移った。
祝詞奏上のあと、稲葉宮司は神前に供えていた豆を手に取り、小声で厳かに「鬼は外、 福は内」の掛け声で社殿の周囲や10人ほどの参拝者に向けて豆をまいた。
節分祭の終了後、境内では古いお札を焼いて処分する「焼納祭」も行われた。