2010.9.17pickup02

発生から13年半、時効も廃止

紫水ケ丘殺人事件

綾部署 看板更新し情報呼びかけ

紫水ケ丘殺人事件
紫水ケ丘団地内に看板を設置する綾部署員ら(味方町で)

 綾部署はこのほど、約13年前に味方町の紫水ケ丘団地で起きた主婦殺人事件に関する情報提供を呼びかける看板を更新した。看板はこれまで市内9カ所に設置していたが、今回は新たに1カ所増やし、計10カ所になった。

 事件は平成9年3月14日午前11時ごろ、紫水ケ丘団地に住む主婦=当時38歳=が自宅の裏庭で死亡しているのを、学校から帰宅した中学生の長男が発見し、明らかになった。

 主婦の首や胸には十数カ所の刺し傷があり、府警本部は殺人事件と断定。同日午後6時に綾部署内に捜査本部を設置して65人態勢で捜査に当たった。

 捜査本部設置から1カ月後には地元住民らに対する一通りの聞き込みを終え、市民から寄せられた情報を精査するなどの作業をしたが、犯人逮捕に結びつく有力な情報はなかった。

 その後も捜査本部は継続して捜査を進めており、現在は当時寄せられた情報を改めて見直しているほか、遺留品などを現在の科学捜査の視点で洗い直すなどの作業をしているという。

 今年4月27日に刑事訴訟法が改正され、殺人事件の時効が廃止となった。このため、この事件の時効もなくなったが、事件発生から13年半が過ぎ、事件そのものが風化することを捜査本部では最も恐れている。

 このため捜査本部は「当時のことを思い出して、どんな些細(ささい)な情報でもいいので提供してほしい」と呼びかけている。情報提供は綾部署(電話43・0110)か、府警本部(電話075・451・9111)へ。

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