府立医大生が地域医療学ぶ
市立病院などで
将来、医師や看護師を目指す府立医科大学の学生たちが8日、物部町の市物部営農指導センターを訪れ、住民の血圧を測定しながら、地域医療の現状などを学んだ。
「地域医療教育推進事業」の一環として6日から5日間の日程で、同大学の学生約150人は青野町の市立病院(鴻巣寛院長)を始め、府北部にある7カ所の医療機関に分かれて実習に励んでいる。
市立病院で実習したのは医学科5回生の17人と看護科4回生の9人の計26人。学生たちは院内の設備を見学したほか、医療現場の様子を見聞きしながら、病院でのチーム医療の重要性などを学んだ。
学生たちは8日、物部地区の高齢者ら20人余りと交流。学生らは、人口1777人(4月1日現在)で65歳以上の人が全体の38・5%を占める物部地区に、医療機関が歯科医院1軒しかない現状などの説明を受けた。
このあと、学生は住民一人ひとりの血圧を測りながら、健康に気を付けていることや地域の医療に望むことなどを聞いた。
外科医を目指している医学科の横山貴之さん(24)は「普段、農村部に住むみなさんの生の声を聞く機会がないので、貴重な体験だった。将来、綾部でも働いてみたい」と話していた。