2013.06.10pickup01

来夏の海フェスタ決定

「海」ない綾部どうする?

「全体の盛り上げ」に向け連携

開催地は府北部5市2町

海フェスタ

国土交通副大臣(左から2人目)から開催決定通知書を受け取る5市2町の首長ら=東京で、舞鶴市提供

 来年7月、綾部市を含む府北部の5市2町での開催が決まった「海フェスタ」。全国の主要港湾都市で毎年開催され、来場者は例年50~80万人(主催者発表)にも及ぶ一大イベントだが、海に面していない綾部はどう取り組むのか。山崎善也市長は本紙の取材に対し、5市2町が「海の京都」として連携することの重要性を強調し「行き帰りの中で休憩、食事などに立ち寄ってもらえる方策を考えたい」としている。

 海フェスタは、「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日」という「海の日」本来の意義を再認識することを目的とした国を挙げての恒例行事。

 例年皇族からのご臨席も賜る記念式典・祝賀会など様々なイベントが開催される。近畿では平成6年の大阪、15年の神戸に続き3回目で、京都府では初。

 来年度の開催地が決まったのは今月4日。舞鶴市を中心とし、綾部、福知山、宮津、京丹後、伊根、与謝野という「海の京都」の関係市町の共同開催となった。

 8月末には関係市町、国、民間団体などによる実行委員会を立ち上げ、具体的な行事予定などを決める予定。開催期間は7月19日から16日間。「海の総合展」「船舶の体験乗船」「各種講演会」など既定の事業以外で、どう地域の特色を出せるかが成功の鍵を握る。

 だが海に面していない綾部市は、この事業にどう取り組むのか。参考になるのが、今年の開催地「秋田」の例だ。今年は男鹿市、潟上市、三種町、大潟村の4市町村で開催。この中で「大潟村」は唯一、海に面していない。

 同村総務企画課によると、海フェスタ関連で同村が新規事業を立ち上げる訳ではなく、既存の「産直まつり」「ソーラーカー大会」「レガッタ大会」などを協賛事業に位置付けるという。担当者は「海には面していないが、この機会に多くの方に村へ来て頂けることを期待したい」と話す。

 平成26年度には京都縦貫自動車道の丹波綾部道路が開通予定だが、海フェスタが開催される夏には間に合わないことが確実。これは、車で舞鶴などの「海」を目指す観光客の多くが、一般道へ降りて綾部を「通過」することを意味する。

 来夏に向けた計画はまだ白紙の状態だが、山崎市長は「『海がないから関係ない』という了見の狭いことではなく、5市2町が連携し、まずは『来てもらう』ことで北部全体を盛り上げたい」と説明。グンゼ周辺から大本本部にかけての街並み整備、綾部バラ園(青野町)南への「都市交流拠点施設」の整備などと連携したPRを今後検討していくという。

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