しめ縄作り 今年で終了
いこいの村 仲間の高齢化で
今年創立30周年を迎えた十倉名畑町のいこいの村聴覚言語障害センター(柴田浩志所長)で、開設2年目の昭和58年から続けてきた「しめ縄生産」の事業が今年限りで終了する。この仕事を担当している栗の木寮の仲間の高齢化が大きな理由。今年は9月上旬から28人の仲間たちが、感謝の気持ちを込めて最後のしめ縄作りに励んでいる。
栗の木寮では自主製品のしめ縄と、しめ飾りを京都生協に出荷しているほか、ホームセンターやショッピングセンターなどを通じて販売している。
最盛期には1千万円ほどあった売上額も昨年はその半分にまで減少。更に今年は顧客からの受注販売に限るため、生産数約5500個で、目標の売上額を300万円余りに設定した。
材料の藁(わら)は十分に確保できている。仲間たちは藁を1本1本チェックする「わら選び」や、藁を束ねたり、なう作業などの役割分担をして取り組んでいる。
しめ縄作りは12月末頃まで行い、「めがね」や「ごぼう」など8種類のお飾りさんを手作りする。
また、栗の木寮では今春に睦合町に新設した「たからの里」で新事業を展開中。石窯を使って焼き立てパンの製造と販売や、窯(まき)の燃料にする薪の確保、カフェの運営、いこいの村で生産した野菜の販売などが行われている。