中丹地域の新ヒーロー誕生
名前は「レジェンド・オブ・ホクト」
7月2日の「夜の市」でデビュー
有償ボランティアで公演、事業化めざす
新たな地域ヒーローが誕生した。その名も「レジェンド・オブ・ホクト」。綾部だけでなく、福知山や舞鶴も含めた中丹地域の「守り神」として悪と戦いながら、子どもたちに夢を与え、地域の活性化を願って各地で活躍する予定だ。7月2日の西町アイタウンの「土曜夜の市」での公演(午後7時からI・Tビル前、観覧無料)で正式デビューする。
ホクトの誕生は、藤岡康治さん(38)=桜が丘1丁目=と矢野伸明さん(32)=舞鶴市倉谷=ら地域活性化を願う5人の有志によるもので、新たな会「CSA丹企画」も立ち上げた。藤岡さんは、平成16年から吉美地区の住民で結成したグループ「地域戦隊・キミレンジャー」で活動してきた。
ホクトは、中丹地域の歴史や文化などを全国に発信することを目指しており、将来は丹後地域も含めた府北部のヒーローとして活動していく。こうした考えから登場するキャラクターは、「大江山伝説」や「安寿(あんじゅ)と厨子王(ずしおう)伝説」といったこの地域に伝わる話の人物をアレンジした。
ストーリーは、千年前に源頼光に成敗された「酒呑童子(しゅてんどうじ)」が、厨子王にあだ討ちされた人買いの「山椒大夫(さんしょうだゆう)」の化身によって現代によみがえった。この2人が極悪同盟を組み、人々を恐怖に陥れようと計画していたところに現れたのが、正義のヒーロー「ホクト」という内容だ。
活動は有償ボランティアで行い、保育園や幼稚園、イベントなどへの出演を考える。ステージは最初に伝説を紙芝居で伝えることからスタートし、そのあと公演に移る。活動はメンバーの仕事の関係などで午前中が中心になるという。
秋田県では地域ヒーローを事業化している例もあり、活動の中心的な存在である矢野さんは「秋田県のように事業化したい」という目標を持つ。キミレンジャーなどとの共演も視野にある。更に京都府を代表する新ヒーロー(ギオン、ジダイ、アオイ)の構想もある。
藤岡さんは「子どもたちには昔の文化を知ってもらえるきっかけにもなればうれしい」と話している。今後は10月の「日本『鬼文化』交流祭典」への出演も予定している。同企画では活動に参加したい人も募っている。