2011.05.11pickup01

大唐内の伝説など後世に

エフエムあやべ

DVDと小冊子に記録

大唐内の伝説

制作したDVDと小冊子を手にする井関社長(西町1丁目で)

 水源の里に残る文化を後世に―。エフエムあやべ(井関悟社長)はこのほど、老富町大唐内(おがらち)地区の伝説・文化にスポットを当て、今も残る年中行事のいわれなどをまとめた資料映像と小冊子を制作した。

 福井県境に近い同地区は、19世帯30人が暮らし、高齢化率は約70%(平成22年3月現在)。同社は、3年前から水源の里を取材して特別番組を制作している。これをきっかけに過疎・高齢化で「集落がなくなる=文化がなくなる」という危機感を抱き、一過性の電波だけではなく、資料映像と小冊子で残す必要性を感じた。

 そこで、放送用の録音機のほかにビデオカメラなどの機材を持ち込み、同地区を1年間にわたって取材した。中でも24年に一度しか行われない薬師如来像の本開帳を取材し、映像でも記録に残した。

 ラジオ番組として放送したほか、「水源の語り部」と題してDVD化した。併せて小冊子は1千部を印刷し、地区の公民館や小中学校に配布。府立総合資料館にも調査研究のための資料として寄贈した。

 こうした文化伝承活動が高く評価され、第13回「JCBA近畿コミュニティ放送賞」の放送活動部門で最優秀賞を受賞。3年連続となる快挙だ。このほかCM部門では優秀賞を取った。

 井関社長は「これを機に水源の里が再び各方面から注目されたらうれしい。今後も番組を通じて取り上げていきたい」と話している。

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