定住人口増加を加速
新設の住宅資金融資斡旋制度
京都北都信金が300万円まで融資
市の債務保証は全国でも珍しい
市と京都北都信用金庫(本店・宮津市、細見壽彦理事長)は28日、一世帯当たり300万円を上限に融資斡旋(あっせん)をする「綾部市UIターン者住宅取得等資金融資あっせん制度」の契約締結式を市役所まちづくりセンターで行った。借り主からの返済が滞った場合は市が債務保証をする全国でも珍しい試み。田舎暮らし希望者を資金面で支援し、定住人口増加を加速させる。
若い世代の定住希望者は、生活資金を確保する中で空き家の購入や改修費に充てられる資金が少ないことなどが課題だった。そこで、市は農村住宅に定住希望する若い世代が利用しやすい融資制度の創設について昨年、同信金と協議。同信金にとっても地域貢献につながると判断し、金利などの条件面が整い、実現することとなった。
融資は市に定住(定住後3年以内)、または定住しようとする若い世代(申し込み時の年齢が20歳以上55歳未満)で、居住目的で空き家の取得や増改築、修繕などを行う場合が対象。利率は変動金利型(今年度は1・1%)、償還期間は10年とした。
市は今年度当初予算に1200万円(4世帯分)の債務負担行為を設定。市は債務保証をするが、借り主との間には連帯保証人1人を付ける条件を設けている。審査は市と同信金がともに行う。
市内には380戸の空き家があり、定住希望者は定住サポート総合窓口に約600人が登録している。今年度からは空き家を提供してもらえるよう、オーナーと交渉する人員も配置した。
定住者の実績は20年度からの3年間で48世帯(117人)あり、今年度は20世帯を目標としている。問い合わせは市定住促進課(電話42・3280代表)へ。