都市計画変更の説明会に10人
天神町駐車場の見直しにかかわり
交通安全対策求める声も
市は昭和48年以降、天神町に開設している市営天神町駐車場を、来年度に「立体」から「平面」へ整備し直す計画をしている。同駐車場は都市計画事業で建設され、法律上の変更手続きが必要となるため、市は都市計画変更に関する説明会を27日夜、市役所まちづくりセンターで開いた。
説明会には同駐車場周辺の住民ら10人が出席。市の担当職員は、昭和47年の都市計画決定後、翌48年に約1億8千万円の事業費をかけて整備された同駐車場の現状などについて説明した。
同駐車場の収容台数は165台で、うち138台分を定期駐車用、27台分を普通駐車用に分けて運営している。市の説明によると、定期駐車は平成12年度に毎月138台の利用があったが、現在は47台に減少。普通駐車の利用も一日平均18台だったのが、11台になっている。
12年度の同駐車場の運営経費は730万円の黒字だったが、利用減に伴って22年度は85万円の赤字になると見込まれている。
市によると定期駐車の利用が減った原因の一つとして、市街地で空き家が取り壊されたあとの土地が駐車場として活用されるケースが増えたことが考えられるという。
また、鉄骨造地上2階地下1階の同駐車場は築37年で、耐用年数を過ぎており、建物の維持・管理に多額の経費が必要となるほか、耐震性にも課題があるという。
このあと、市側は変更内容について説明。計画によると、同駐車場の現在の建物を撤去し、平面の露天駐車場に整備する。収容台数は60台で、定期駐車の利用に限定するほか、出入り口を現在の市道鶴山天神町線側に加え、北の市道北西町駅前線側にも新設する。
出席した市民からは、出入り口2カ所の市道はいずれも一方通行であるため、交通安全に配慮した設計にする要望や、新しい駐車場の出入り口にゲートを設置しない計画に対して、車両の出入りが自由になるため、違法駐車を心配する声もあった。
また、同駐車場だけで現在使用できる普通駐車の回数券の今後の取り扱いについての質問も出されたほか、「天神町の市道を拡幅して、車両の対面通行ができるようにしてほしい」という人もいた。
市は2月17日に開かれる市都市計画審議会に計画変更を諮問したあと、府と協議を行い、3月中に都市計画決定したい方針。また、新年度当初予算案に同駐車場の整備にかかわる事業費を計上することも予定している。