2013.11.01pickup02

「むかし話の会」を冊子に

水仙の会 発足10周年を記念して

大嶋文隆さんが40冊を手作り

むかし話の会

「むかし話の会」の冊子を手にする大嶋代表(左)と野間会長

 大島町中自治会の高齢者でつくる「水仙の会」(野間暉生会長)は、今年で発足10周年になるのを記念して、会員たちが大島町の歴史や自然、文化、伝承などについて学んでいる活動「むかし話の会」の20回分の内容を冊子(B5判、125ページ)にまとめた。

 「大島町 昔から今へ」と題した冊子は、むかし話の会で主に講師を務めている大嶋文隆さんが40冊を手作り。84歳ながらパソコンで原稿を作成しただけでなく、印刷や製本までの作業を一人で行った。

 水仙の会の中には会員たちの趣味のグループがある。その一つ「むかし話クラブ」(大嶋代表)は年4回、地元公会堂で「むかし話の会」を催している。

 平成20年10月にスタートした活動は今年2月の勉強会で20回となった。5年間続いている「むかし話の会」は好評で、会員だけでなく他の自治会住民の参加者もあり、毎回20人ほどが集まるそうだ。

 大嶋代表は20回の勉強会に用いた資料を年代別に整理して、冊子に載せた。「古代の大島」「綾部九鬼藩と大島」「昭和34年9月『伊勢湾台風』大水害」「江戸期より平成における大島の庄屋、戸長、区長、自治会長の歴代氏名」など54題目に、史料や写真の添付と考察を交えて解説している。

 「昔からの言葉(当地方の方言)」のページには、「『いげちない』の意味は『かわいそう』」や「『しゃんとこべえ』は『しっかりしている』」などの方言と意味が紹介されており興味深い。

 完成した冊子を手にした野間会長は、「水仙の会の宝物にしたい」と感慨深い思いであるうえ、自身が「中筋子どもクラブ」のスタッフでもあることから、「この冊子に書かれている古いことなどを、子どもたちに伝えていきたい」と話している。

 

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