原発防災の「暫定計画」策定
市が市防災会議の承認得て
EPZは奥・中上林全域に
東日本大震災に伴う福島第1原発での事故を踏まえ、府は5月20日に「原子力発電所防災対策暫定計画」を策定。EPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲)が、今まで原発から半径10㌔だったのが20㌔に拡大された府の暫定計画を基にしながら、市は独自の暫定計画を12日、市役所委員会室で行われた市防災会議(会長=山崎善也市長)での承認を得て策定した。
綾部市でのEPZは、これまで福井県高浜町の関電・高浜原発から10㌔圏内にある老富町の3自治会(32世帯、64人)だった。EPZの拡大に伴い、対象は奥上林と中上林両地区の40自治会(853世帯、1947人)となった。また、福井県おおい町にある関電・大飯原発におけるEPZには、老富町の3自治会が新たに加わった。
原発事故が発生した場合のEPZ住民の避難所として今まで2カ所が設定されていたが、暫定計画では避難所数が市内の小中学校を主にした15カ所に増やされた。また、府の暫定計画で綾部市内の初期医療機関として市立病院と京都協立病院が指定された。
市は暫定計画に関する説明会を今後、奥上林と中上林各地区で行う予定。9月に府が舞鶴市を主会場に実施する府総合防災訓練に綾部市も参加することにしている。