本堂から山門まで
「花道」でファッションショー
正暦寺の「ちりつもりて」
普段静かな寺に若者の活気
寺町の正暦寺(玉川正信住職)で8日夜、音楽コンサートやダンス、ファッションショーなどを盛り込んだイベント「ちりつもりて」が催された。ライトアップされた本堂と境内ではこの日、趣向を凝らした催しが次々と展開され、普段静かな境内は、若者の活気に包まれた。
このイベントを企画したのは駅前通の居酒屋「楽座」店主の高橋哲さんと幸通でショットバー「レッドライン」を営む一村洋平さん。
一村さんの店のスタッフでもあるディスクジョッキー(略称=DJ)の男性の交友関係を通じて、国内外で活動するイラストレーターの上田バロンさんやファッションデザイナーの由利佳一郎さんを招いた。
DJが選曲した音楽が流れる境内で上田さんは、壁のように広げた大きな紙に即興でペインティング。寺の固定観念を打ち破るような今回のイベントのイメージで、「バーストスルー」(突破する)というタイトルの絵を描いた。
バッグのオリジナルブランドを持ち、今年5月に舞鶴市で開催された「アセアンファッションウイーク」にも出演した由利さんは、バッグと衣装を合わせたファッションの作品を披露。
ファッションショーが始まると、モデルが本堂から境内の山門まで続く「花道(ランウェイ)」を歩いた。
本堂では二胡(にこ)奏者の陳曼麗さんのコンサートやダンスチーム「BLASH」のメンバーらのダンスが繰り広げられた。
会場では高橋さんと市村さんの店が出張営業。訪れた若者らは、ドラム缶を立ててテーブルに見立てたテーブル席などで飲食を楽しんでいた。