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2009.10.30 NEWS INDEX & PHOTO NEWS

栃の実使用の「おかき」いかが?

睦寄町の「水源の里・古屋」が商品化

「素朴で懐かしい味」と好評

あやべ温泉などで販売

この商品の販売で古屋が活気づけば
 睦寄町の古屋集落の活性化を目指した取り組みをしている「水源の里・古屋」(渡邉和重代表)は11月1日から、古屋で採れた栃(とち)の実を使った「とちの実おかき」と「とちの実あられ」を販売する。29日には同町のふるさと味あやべ工房で同集落の全住民7人がおかきとあられの製造をした。

 水源の里・古屋ではこれまでもとち餅や大福などを製造し、イベントで売り出すなどしてきたが、通年で販売する商品は今回のおかきとあられが初めて。

 販売にあたっては、昨秋から試作を重ねて、今年9月には同集落を訪れた華頂短期大学の学生らにも試食をしてもらい、「素朴で懐かしい味」と好評を得た。

 古屋は現在5軒7人の住民が暮らしているだけで、渡邉代表は「廃村の危機にあるため、この商品を販売することで古屋が活気づけば」と話している。

 おかき、あられとも少量の塩と砂糖で味付けしただけで、栃の実の香りが強いのが特徴。おかきは1袋13枚入りで500円、あられは同50c入りで300円。いずれも税込み。作業は29日から3日間行われ、合計250袋を製造。今後は注文がまとまれば随時、製造を行うとしており、年間5千袋の販売を目標にしている。

 1日午前10時半からは同町のあやべ温泉で古屋の住民らが直接販売するほか、駅前通のあやべ観光案内所でも取り扱う。11月下旬からは本町2丁目の半月庵でも販売する。
栃の実を使ったおかきとあられ

 故曽根豊さんの生涯を基に豊さん本人の一人称の形式で執筆された「大地に立つということ」(梅原理さん作)や、在りし日の豊さんの写真などを含む画集「豊君のこと」の発刊記念式が27日夜、味方町のホテル綾部で開かれた。

 豊さんは高校生の時、体操競技の途中で鉄棒からの落下によってけがを負い、首から下のほぼ全身が麻痺(まひ)状態になった。しかし、家族や友人らに支えられる中で不屈の精神を発揮し、口に筆をくわえて絵を描き続けた。

 平成13年5月に52歳で亡くなった豊さんを偲(しの)び、同級生や市民有志らが画集の刊行委員会(山下信幸委員長、118人)を組織。この日の発刊記念式となった。

 式では初めに、映像で豊さんの作品を振り返ったあと、山下委員長が「どんな困難なことがあっても乗り越えられることを教えてくれた。本日は500人分の本を市教委に寄贈させて頂く。市内の中学生3年生を中心に配布してもらい、子どもたちが(豊さんの)勇気、努力、我慢強さを見習って大きく成長してもらえれば」とあいさつした。

 続いて、山下委員長から藤野絹枝・市教育委員長へ画集が贈呈され、藤野委員長は「中学3年生は進路に不安や希望を抱く時期。有意義に活用したい」と礼を述べた。

 更に、豊さんの兄の庸行さんと幼少時代からの友人で、豊さんとの親交も深かった四方八洲男市長が「(毎年、中学3年生を対象に行っている)『15歳の君におくる志″u座』に関連して各中学校で実物の絵を展示し、中学生に見てもらいたいと思っている」と提案した。

 この後は梅原さんの乾杯の音頭で交流会となり、後輩や恩師らも登壇して次々と豊さんの思い出を語った。また、最後に庸行さんが出席者に感謝を述べるとともに「(豊さんの)個展をするたびに、常に前向きに生きていこうと思う。今後も元気に何か目標を見つけ頑張りたい」と話した。

 画集「豊君のこと」の発刊を記念して、綾部市内で4回目となる作品展がホテル綾部で開催されている。当初、作品展は30日までの予定だったが、11月10日まで延長する。時間は午前8時〜午後9時。入場無料。
不屈の精神を見習って

口筆で絵を描き続けた故曽根豊さん

市民有志が画集発刊記念式

ホテル綾部で作品展を開催中
故 曽根豊さんの作品展