台風一過の9日午前、上杉町久保の田んぼで1頭のイノシシの死骸(しがい)が見つかった。田んぼの所有者は当初、電気柵によって感電死したものかと思っていたが、イノシシの右後ろ脚の太もも部分に刃物によって切られた跡があって出血しており、「誰かが死骸の処置に困って、不法投棄したのに違いない」と憤慨している。
イノシシの死骸が確認されたのは、9日午前10時ごろ。発見現場では、田んぼの周囲に設置した電気柵が破損していない▽イノシシの足跡が地面にない▽イノシシの体に泥が付いていない―といった不審な点が多かった。
イノシシは体長が約70センチで、まだ子ども。田んぼの所有者が前日の8日夕に現場近くを通った時は何もなく、8日夜から9日未明にかけて死骸が運び込まれたらしい。
田んぼ脇の農道は軽自動車が通行できるほどの幅員があるが、普段は地元の住民ぐらいしか通らないそうだ。所有者と地元の宮崎宗男・久保自治会長は「こういうことは、他の所でも起こりうる可能性がある。注意してほしい」と呼びかけている。
イノシシの死骸は9日午後、野田町の市クリーンセンターに運ばれ、処理された。
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イノシシを“不法投棄”
上杉町の田んぼで 住民ら憤慨
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