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2009.7.31 NEWS INDEX & PHOTO NEWS

抑留の遺骨、古里に戻る

ロシアから岡町の遺族の元に
 旧満州へ出征して戦後、旧ソ連軍に抑留され、そのまま死亡した山本俊一さんの遺骨が30日、終戦から64年を経(へ)て遺族の元に帰ってきた。遺骨を受け取ったのは俊一さんの実弟で岡町に住む山本正さん(78)。

 遺骨は、ロシア連邦イルクーツク州の埋葬地で日本政府派遣の遺骨収集団が収集した396柱の中の一つ。このうち、330柱についてはDNA鑑定用の検体が採取できたため、鑑定を希望する遺族との間で鑑定した結果、平成13年7月に収集した遺骨が山本俊一さんのものと判明した。

 記録によると俊一さんは現在の福知山市三和町出身。昭和22年1月に36歳で、旧ソ連のイルクーツク州タイセット3370病院で亡くなっている。

 正さんと俊一さんは年齢が20歳も離れており、正さんが小学2年生のころに出征したため、「怖い人だったという記憶はあるが、あまり思い出はない」という。しかし、「兄には『お帰りなさい、御苦労さん』という思いでいっぱい。これからは、戦争がないことを祈ります」と話し、遺骨を受け取ると、涙を流しながら手を合わせていた。

 遺骨はその後、山本さんの実家のある福知山市三和町に移され、親族らが集まり、法事が営まれた。
遺骨に手を合わせる山本さん

 志賀郷町のデイサービスセンター「社協の家なごみ」で29日、同施設の利用者で同日104回目の誕生日を迎えた小北作真さん=志賀郷町=の誕生会があった。誕生会には、聖マリア幼児音楽院(後藤光院長)の子どもたちも訪れ、小北さんの誕生日を祝った。

 同施設を訪れたのは3歳から5歳の10人。小北さんが「小さな子どもたちと触れ合いたい」と施設のスタッフに要望したことから、子どもたちの慰問を同音楽院に依頼し、実現した。

 子どもたちは、お年寄りたちの前で手遊びを交えた歌を披露。小北さんには「ハッピーバースデイ」を歌いながら、折り紙で作った首飾りや、花やケーキの絵を贈った。

 小北さんは目に涙を浮かべながら「わざわざ来てもらって驚いたし、うれしかった。来年も子どもたちに祝ってもらえるよう頑張りたい」と話していた。
小北作真さんの104歳祝う

「社協の家なごみ」で誕生会
聖マリア幼児音楽院の子からプレゼントをもらう小北さん