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2008.11.10 NEWS INDEX & PHOTO NEWS

建田の金刀比羅講大祭

節目の“300年祭”営む
 武吉と佃、忠の3町の住民たちが守り継ぐ「建田(たった)の金刀比羅講大祭」が9日、昨年から講元になっている忠町の温井貞夫さん(70)宅で営まれ、家内安全や交通安全などを祈願したり、お札を買い求める参拝者らでにぎわった。

 同大祭は、300年前の江戸期、圧政に耐えかねた村人たちを代表し、幕府に直訴を成功させた3人の偉業と神の加護に感謝して1千年間続けることになっており、今年でちょうど300回目。

 昨年までは毎年11月9日が前夜祭、10日が大祭と決まっていたが、今回は、参拝する側も受け入れる側にも10日に近い日曜に大祭を行った方が良いと同講役員会で決まり、初めて祭りの日を変更した。

 8日の前夜祭に続き9日の大祭では遥拝式など一連の神事を久保健治神官が務め、講員らが参列する中、営まれた戸渡式で「金刀比羅さん」が温井さん宅から次年度講元の武吉町の坂田充生さん宅に遷座した。

 講元を務めた温井さんは、「毎日早朝のお参りやお供えなど、大変な1年間でしたが、遷座された今は何だか寂しい感じです」と感想。建田宝永講社年番の忠町自治会会長の角山修次さんは「祭りの日の変更は初めてであり、長い歴史などを考えると気がかりでしたが、曇天で時折小雨も降る天候にもかかわらず、平日の開催時より参拝者が2、3割は多かったと思います。今は無事済んで良かったと、ほっとしているところです」と話していた。
建田の金刀比羅講大祭

出土した土器などの“しるし”をテーマに

市資料館で「特別展」を開催中
長岡京跡から出土した土器の裏面には「衛門」と墨書がある
 里町の市資料館で30日まで、特別展「しるし〜古代人の暗号を解け〜」が開かれている。入場料は一般100円、中学生以下は無料。期間中、同館は無休。

 発掘調査で大量に出土するものは収蔵庫で眠っていることが多く、なかなか展示されることがない。例えば私市円山古墳には897本の円筒埴輪が設置されていたことが分かっており、出土品のほとんどは円筒埴輪で、これが展示されることは少なかった。
円筒埴輪につけられた人の目のような形の印
 しかし、円筒埴輪には不思議な“しるし”がついているものがある。その印は、三角やU字、人の目のような形など、ごく簡単なもの。これらは装飾のために書かれたのではなく、埴輪を作った職人を識別するためのものだった。

 こうすることにより、品質管理やノルマの達成具合が管理されていたのではとされている。須恵器にも「蓋(ふた)つき」と呼ばれる大量生産品にはこのような印をつけたものが多い。

 今回の特別展は、このような“しるし”にスポットを当てた企画展だ。土器、須恵器、奈良時代の瓦、丹波焼のつぼなど様々な当時の大量生産品につけられた印の謎が分かる。