「やすらぎ地蔵」を建立
高さ3メートル余り
里町の佛南寺で開眼供養
「現代社会のストレス少しでも和らげば」
渡邊住職が私費投じて
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里町の臨済宗佛南寺(渡邊秀山住職)で2日、高さが3メートルを超える大きな地蔵尊の開眼法要が執り行われた。現代社会のストレスが少しでも和らげば―と、地蔵尊は渡邊住職(71)によって「やすらぎ地蔵」と命名された。
平成13年に同寺の住職となった渡邊住職にとって、以前から「住職をしていた証しとして地蔵尊を祭りたい」という思いが強かった。そこで今回、私費を投じて上田石材に設計施工を依頼。白御影石を使った本体2メートル10センチ(7尺)、台座を含めた高さは3メートル25センチの地蔵尊が境内に安置された。
渡邊住職は、「毎日のように殺傷事件が起こり、自殺も年々増えている。人は心にゆとりがなくなって精神的に追い込まれると、ちょっとしたことでも腹を立ててしまう。現代社会に生きる人はみんなストレスを持っており、お参りしてもらうことで心を少しでも軽くしてもらえれば」と話す。
この日は、同寺の総代らも参列する中、地蔵尊が除幕されたあと渡邊住職によって地蔵尊が清められ、法要が営まれた。
今後、「やすらぎ地蔵」の将来への生かし方について渡邊住職は、「地元だけでなく、広い地域からも参拝してもらえるよう、新たな取り組みを模索していきたい」としている。
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