和紙使った箸入れを作る
黒谷和紙職人
ハタノ ワタルさん(35)が商品化
「マイ箸」ブームにちなんで
「次の世代に美しい日本を」の
思いも込めて
材料すべて天然素材にこだわる
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世界の森林保全などの観点から割り箸(はし)の使用を減らす活動として、 自前の箸を常に持参する人が全国的に増えている。 この 「マイ箸」 ブームにちなみ、
和紙を主にした自然素材を使った箸入れを黒谷和紙職人のハタノワタルさん (35) =篠田町=が製作、 このほど商品化した。 実用性も考えて作ったこの箸入れには
「次の世代に美しい日本を」 というハタノさんのメッセージも込められている。
ハタノさんは平成8年から綾部に移り住み、 黒谷町で2年間の研修を終え、 和紙職人して和紙の製造に従事するとともに、 和紙を使ったオリジナル作品も制作している。 今年6月に知人から 「箸入れ」 の話が持ち込まれ、 商品化に向けて試作を重ねた。
箸入れは口にする箸が直接触れることから、 ハタノさんは原材料に無農薬で栽培されたコウゾを原料に手漉(す)きした和紙を始め、 すべて天然素材にこだわった。
和紙は土で着色するとともに、 繰り返して使用しても更に耐久性を持たせるため、 和紙にはコンニャクのりと天然オイルを塗った。 また、 全体のデザインは、 日本で古来から伝わる紙 折りの技法 「折形」 を参考に考えた。
「この箸入れは自然の恵みを頂いて作っている。 和紙の美しさと物語を感じ取ってもらえれば」 とハタノさんは話している。
箸入れは1個800円。 味方町の料理店 「ひと粒綾部店」 で販売している。
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