「ハイパー消防団員制度」始動
市消防団 有事に備え、団員の技能集結
全国的に見ても珍しい取り組み
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市消防団 (荻野浩志団長) は1日から、 災害発生時に分団の枠を越えて招集し、
被災現場でそれぞれの技能を生かした救援・支援活動などをする 「ハイパー消防団員」
と名付けられた新たな制度をスタートさせた。
市消防本部によると、 重機を扱う大型特殊免許を持つ消防団員らで組織する
「重機隊」 が東京都武蔵野市に創設されている。 ところが、 大型特殊に限らずアマチュア無線従事者や応急手当普及員といった様々な資格を持つ消防団員を登録し、
有事に備える綾部市のようなケースは全国的に見ても珍しいという。
ハイパー消防団員の制度発足のきっかけとなったのは、 平成17年の6月市会で市消防団に職業別や技能別の班編成を求めた梅原晃議員の質問。 その後、 市消防本部は検討を重ね、 18年4月に消防団員約900人に対してアンケート調査を行うとともに、 有資格者の登録を呼びかけた。
今年2月には青野町の第1市民グラウンドで検証訓練が実施された。 この訓練ではパワーショベルを使った道路障害物の除去や被災者の応急手当てなどを行い、
消防団員の専門的な技能を生かした活動の有効性を確認した。
4月からは消防団の幹部団員らで組織する検討委員会がハイパー消防団員の登録制度の具体化に向けて会合を重ね、 運用規定を決めた。 再度、 大型特殊や電気工事士、 フォークリフトなどの免許を持つ団員に登録を呼びかけたところ、 63人が名乗りを上げた。 1人で複数の資格を有する団員もあり、 延べ数は167人になる。
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