市教委が今年1月から3月まで神宮寺町の加迫神社西側の林で発掘調査をした「加迫古墳群」から、 約1400年前の横穴式石室5基が見つかった。 市内で確認されている横穴式石室の中では最大規模で、 当時の綾部の市街地を治めていた一族の墓と見られている。
同古墳群は市の遺跡地図にも記載されており、 宅地開発のため調査を実施。 地図には6基の円墳があるとされていたが1基は古墳でないことが分かり、 残り5基から古墳時代後期の石室が出た。
その中で最も保存状態の良かった3号墳の横穴式石室は、 幅2メートル、 奥行き4・3メートルの
「玄室」 と幅1・1メートル、 奥行き2・4メートルの 「羨道(せんどう)」
からなり、 玄室入り口の両側には直径約60センチの袖石が置かれている。 玄室の天井の高さは推定3メートル。
床には握りこぶし大の石が敷き詰められていた。
5基の石室はいずれも開口部が市街地を望む北か東を向いているため地域の開発にかかわった一族の墓と考えられている。 出土品の中に畿内から持ち込まれたと思われる轡(くつわ)などの馬具があることから、 この一族が畿内とも結びつきのある権力者であったと推測されている。
市教委は4月1日午前10時から市民を対象にした現地説明会を開く。 問い合わせは市資料館 (43・1366) へ。
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市内最大級の横穴式石室
神宮寺町の加迫古墳群で見つかる
4月1日午前10時から
市民向けに現地説明会
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