「上杉家」発祥の地を後世に
18日に上杉町で記念碑除幕式
ゆかりの会と市観光協会
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鎌倉時代中期に丹波国何鹿郡上杉荘(現在の綾部市上杉町周辺)を領した上杉重房を祖とする「上杉家」の発祥の地を後世に伝えようと、
上杉町内に記念碑が建立され、 18日午前9時半から除幕式が行われる。
藤原鎌足の後裔(こうえい)である重房は、 建長4年 (1252) に後嵯峨天皇の第2皇子・宗尊親王が鎌倉幕府の将軍に就任するため鎌倉へ赴く際に同行。 その功によって上杉荘が与えられ、 名字を 「藤原」 から 「上杉」 に変えた。 上杉家は室町幕府を開いた足利尊氏の母・清子の親元。 清子は綾部に里帰りして尊氏を出産したとされている。
そして室町時代に入り、 上杉家は関東管領を世襲してきたが、 北条氏の勢力に押された山内上杉家の当主・上杉憲政は越後の長尾景虎に頼り、 家督を譲った。 景虎はその後、 上杉輝虎 (謙信) と名乗り、 戦国武将として頭角を現した。
武田信玄の軍師・山本勘助の生涯を描く今年のNHK大河ドラマ 「風林火山」 に上杉謙信も登場するのにちなみ、 「上杉家ゆかりの会」 の有志が資金を出し合い、 綾部に記念碑を設置することになった。 建立場所は同町の鳥居野運動広場近くの府道わきで、 綾部市内在住の上杉健介さんの所有地。
「ゆかりの会」 と市観光協会主催の除幕式では、 蟇目(ひきめ)神事も執り行われ、 鳴鏑(なるかぶら)と呼ばれる道具を付けた矢を地元の弓道関係者らが弓で放つ。 この矢は高い音を立てて飛ぶ特徴がある。 また当日、 会場では手作りのかしわ餅(もち)がふるまわれる。 主催者は関係者以外の一般市民の来場も歓迎している。
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