絶命寸前種 ホトケドジョウ撮影
於与岐町の吉崎孝典さんが地元で発見
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於与岐町の吉崎孝典さん (61) が4日、 同町内でホトケドジョウを発見し、
デジタルカメラで撮影した。 ホトケドジョウは、 近年個体数が激減、 絶滅が危惧(きぐ)されている。
環境省の 「レッドデータブック」 には近い将来に野生での絶滅の危険性が高い種として掲載されており、
府のカテゴリーでは 「絶滅寸前種」 になっている。 吉崎さんも最近はまったく見なくなったといい、
貴重な画像を本紙にメールで寄せた。
府によると、 由良川水系は、 ホトケドジョウ分布の西限にあたるという。
体長は約6センチ。 口ひげは4対で、 そのうち3対は上唇にあり、 1対は鼻孔より発達したもの。
体色は黄褐色で小さな暗色点が全体を密に覆っている。
ホトケドジョウは、 流れの緩やかな細流にある砂泥底の水草の間や水田の脇にある水路や水たまりに生息する。
底生性の小動物を主に捕食。 綾部でもかつては、 山間部の田んぼや水路などで比較的よく見られたというが、
開発などで激減。 綾部環境問題研究会が種の保全に向けた取り組みを進めている。
吉崎さんがホトケドジョウを見つけたのは、 かつて田んぼだったところに杉を植えた林の中の水路。
土砂にせき止められて溜(た)まった水を排水したところ、 水の中で跳ねているホトケドジョウを見つけた。
同研究会の久後生歩さん (52) =味方町=は、 「ホトケドジョウは個体数が激減しており、
なかなか見ることができなくなっている。 このような生息できる環境を守っていく必要がある」
と話している。
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