「塔のある街」ロケ開始
市民憲章制定30周年記念の劇
市民ら手作りで
「終戦60年」で新たに映像化
今年度中の完成、公開をめざして
クランクインは「木の花庵」で
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昨年、 市民憲章制定30周年を記念して制作、 上演された劇 「塔のある街」
が、 市民の手作りで映像化されることになった。 撮影は20日から始まり、 今年度中の映画の完成と一般公開を目指して関係者たちは張り切っている。
「塔のある街」 は、 市民参加型劇として昨年10月9日に里町の市中央公民館で上演された。
劇では第2次大戦中に特攻隊員として出征した夫と乳飲み子を抱えて日本で夫の帰りを待つ妻、
そして現代を生きる高校生たちの姿を描きながら、 「平和」 について問う内容となっている。
当日は約250人が観賞し、 涙を流しながら舞台に見入る人の姿もあり、 劇の再演を望む声も多かった。
上演時の様子を収録したビデオを見ることもできるが、 固定カメラで撮影したため舞台上の台詞が聞き取りにくい部分があったり、
画像も良好とはいえる状態でなかった。
そこで市市民憲章推進協議会 (平野正明会長) は終戦60年の記念事業として、
劇中に込められたメッセージをたくさんの人へ伝えようと、 新たに映像化することを企画。
演劇の上演に携わった市民らを中心に映画の制作委員会 (林田順一委員長、 16人)
を立ち上げた。
撮影初日のロケ地となったのは、 本宮町の大本梅松苑内にある 「木の花庵」。
国の重要文化財にもなっている木の花庵は江戸時代の民家の姿を残す。 囲炉裏のある室内では、
妻が出征した夫へ手紙を書くシーンなどが撮影された。
映画では、 登場人物のうち高校生を大学生に変えるなどシナリオの一部を手直し。
同委員会は今後、 味方町の紫水ケ丘にある「平和塔」を始め市内各地でロケを行うほか、
零戦の搭乗シーンなどを撮影するため市外へ行くことも予定している。
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