並松町と味方町をつなぐ綾部大橋が国の登録有形文化財になることが18日、
国の文化審議会の文科省への答申によって決まった。
同橋は、 ドイツのハーコート社が開発し鉄骨を組み合わせた 「ボーストリング・トラス」
と呼ばれる構造で、 これと同じ構造の橋は国内でほとんど現存していないらしい。
建設から75年余りの歳月を経た今日も、 現役で使用されている同橋は、 市民生活に欠かせない存在になっている。
由良川に架かる同橋は全長209・8メートル、 幅員5・19メートルで、
府道広野綾部線の一部として昭和4年6月に完成した。 昭和28年の大水害にも耐えた歴史を持つ同橋は、
この間、 府によって維持・修理が適切に施されたこともあり、 保存状態は良好だ。
「ボーストリング・トラス」 構造の橋は大正から昭和初期にかけて全国各地で架設された。
国内で現存する橋のうち、 綾部大橋は静岡県の安倍川に架かる安倍川橋 (大正12年完成)
に次ぐ多径間となっている。
綾部市内で国宝や重文など国指定の文化財は15件あるが、 近代の建造物を対象にした登録文化財が指定されるのは綾部大橋が初めて。
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綾部大橋が国の文化財に
同構造の橋は国内でほとんど現存せず
建設から75年余 今も現役で
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