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2004.10.22
台風23号  国道173号崩落、離れ全壊
綾部が一時“陸の孤島”に

大きな爪痕残すも幸い死者なし
 20日午後からの台風23号の接近に伴う風雨で冠水や土砂崩れなどで主要幹線道路が通行止めとなり、 綾部は一時陸の孤島と化し、 於与岐町では裏山が崩れて民家の離れが全壊するなど、 市内全域で大きな爪痕(あと)を残した。 市によると、 市内では幸いにも死者や目立った負傷者はなかった。 綾部での由良川の最高水位は20日午後9時10分に6・88メートルに達し、 昭和34年の伊勢湾台風、 同28年の台風13号に次ぎ過去3番目。

路面が崩落した国道173号
 府中丹東土木事務所によると、 20日の降り始めから21日の降り終わりまでの市内各地の雨量は川糸町=256ミリ▽八津合町=275ミリ▽渕垣町=251ミリ▽篠田町=252ミリ▽十倉中町=255ミリ▽小貝町=195ミリ▽故屋岡町=364ミリ。

 市災害対策本部は20日午後6時40分に由良川が危険水位(6メートル)を突破したのに伴い、 8時20分に井倉と井倉新、 延、 大島、 高津の5町の住民600世帯、 1600人に避難勧告を発令した。 更に水位が6・77bに上がった8時55分には、 並松と青野、 野田の3町の住民550世帯、 1500人にも避難勧告を発令。 綾部小や綾部中、 豊里中などに避難した人は819人。 勧告は21日午前2時35分に全面解除された。





於与岐町の民家で離れが土砂で崩壊
 於与岐町の野瀬井石夫さん(65)宅では20日午後9時15分ごろ突然、 大きな音がしたため、 母屋にいた家人が木造平屋建ての離れが土砂によって崩壊しているのを確認した。

 妻の喜和子さん (63) は 「もしこの時、 離れに人がいたらどうなっていたかと想像するとゾッとします。 離れには大事な物を置いていましたが命が助かっただけでも良かったと思うしかありません」 と話していた。

 道路関係では、 野田町内の国道173号で路盤が広範囲に崩落する大きな被害が出ており、 復旧の見込みは全く立たない状態となっている。
 府中丹東土木事務所によると、 21日午前0時25分に 「道路が決壊している」 との情報が入った。 現場では、 同国道の山側が高さ10メートル余り、 谷側が深さ約80メートル、 幅40メートルにわたって崩れている。

 同事務所によると同日の段階では調査ができず 「復旧の見通しはとても立たない」 という。 「今年度内には困難かもしれない」 という声もある。

道路が陥没した野田橋西側
野田橋西の道も陥没
 府道広野綾部線では、 野田町内の須知山川に架かる野田橋で、 西側橋台の裏側の地盤土砂が同川の氾濫で流され、 道路部分が陥没し通行できない。 このほか、 21日午後時点で市内の府道8カ所が通行止めだったが、 片側通行を含め22日午前までに5カ所は解除された。
 綾部―福知山間では幹線の府道2線と中丹広域農道が不通となり、 舞鶴若狭自動車道を使用する車が増え、 同自動車道では大渋滞が起こった。

 市道では21日午後時点で、 和木町の和木中央線で和木川に架かる水道管併設の橋が落ちたほか、 冠水15カ所や崩土17カ所、 倒木6カ所などのため最も多い時で17カ所が通行止めとなった。



屋内、車内に取り残される市民続出
 20日午後からの大雨に伴って市内では各地で河川の氾濫(はんらん)や道路の冠水があり、 屋内や車内に取り残された市民らが市消防本部に救助された。

 20日午後5時ごろ、 上延町で安場川が氾濫し民家2軒で計14人が避難できなくなった。 1軒の住民は近くの住民の助けを得て避難したが、 もう1軒は消防隊員がロープを使ったり高齢者を背中におぶって救出した。

 延町では中丹広域農道が冠水し、 福知山方面へ走行中の車両5台が故障。 午後7時20分ごろに運転手ら6人が救助を求め、 3人は避難所となった綾部中学校へ搬送され、 残り3人は自力で避難した。

 高津町でも広域農道の冠水で午後9時40分ごろ、 車両の運転手6人がボートで救助されるなど広域農道での被害が多発。 また豊里町でも浸水した道路に乗用車が取り残されたが、 運転手が自力で脱出するなどした。

 市消防本部は20日午後2時55分に市消防団へ出動を要請、 市役所内に設置された警戒本部は20日午後4時半に災害対策本部に切り替えられ、 このころから消防団員や消防署員、 1号動員を配備した市職員や府職員らは夜を徹して翌朝まで現地調査や救助活動などに当たった。

 市内の幼稚園と小・中学校、 綾部高校は20日午前8時25分に警報が出たため午前10時半までに休校の措置を取り、 21日朝も警報が解除されなかったため臨時休校した。

 JRの山陰線は福知山―園部間が20日午後2時19分から、 舞鶴線は全線が同日午後2時11分から運転を見合わせた。 山陰線の福知山―綾部間は21日午前7時46分、 綾部-和知間と下山-園部間は22日午前8時34分に運転を再開し、 和知-下山間はバスを運行している。 舞鶴線は22日午前5時51分に運転再開した。

FMで徹夜の緊急放送
 また西町1丁目に放送局を置くFMいかるは、 強田正治社長を始めとする社員らが局に詰め、 夕方から翌日早朝まで台風関連の詳細な情報を緊急放送として流し続けた。

 市は関係機関とともに災害復旧に全力を尽くすため、 22日午後2時から並松町の市民センターで予定していた 「安心・安全のまちづくり綾部市民大会」 と、 24日午前8時半から川糸町の第1市民グラウンドで行う予定だった 「市総合防災訓練」 の中止を決めた。

NEWS INDEX  2004.10.22付
◎台風23号 国道173号崩落、離れ全壊
 綾部が一時“陸の孤島”に
 大きな爪痕残すも幸い死者なし
 於与岐町の民家で離れが土砂で崩壊
 野田橋西の道も陥没
 屋内、車内に取り残される市民続出
 FMで徹夜の緊急放送
◎相次ぐ目撃情報でクマ専用捕獲檻を設置
 市が故屋岡町で
 1週間経過も未捕獲で住民ら不安な日々
◎集団登校傷害致死事件裁判が結審
 11月30日に判決公判
◎キラ☆ボラ ボランティアに励む人たち(14)
 あやべ福祉フロンティアの運転ボランティア
 内藤重美さん(50)=高津町
 看護師としての知識を生かす
 みんなで向上していきたい
◎楽しんでます! 私たちのサークル(84)
 綾部国際交流協会 日本語交流会
 日本語学習や情報交換で交流を
 外国人同士が話し、くつろげる場に
◎お知恵拝借
  手芸
  料理
◎楽しい家庭園芸(125)
 ハイドロカルチャーでのポトス栽培
◎綾部から府代表で2選手と伴走者兼コーチ1人が出場
 11月に埼玉で全国障害者スポーツ大会
 ・「大会新を狙い優勝をめざす!」
  ボール投げ2種目に出場 真下和也さん=会社員
 ・相根敏郎君も短距離2種目に 中丹養護学校高等部3年生
 ・「ゴールの喜びと感動を2人で」
  伴走者兼ねコーチ 田中克典さん=市社協職員
◎A級は市役所V
 16年度綾部秋季社会人野球大会
◇第28回綾部野球協会杯争奪少年野球大会第1日
◎目を引く かずらの「乱れ編み」
 ホテル綾部で造形作家の中島さんが作品展示
◎奨励賞に衣川君(書写)下間君(絵画)
 23、24日に市民センターでMOA児童展 本社後援
◎来週のFMいかる
◎告知板
◎おくやみ
◎くらしのしおり
 無料で差し上げます ビリヤード用具一式
◎満1歳になりました