大本で「聖なるパイプの儀式」
米国先住民宗教指導者
フィル・レイン師来綾
世界平和を祈願して
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上野町の大本長生殿で21日、 世界平和を祈願する祭典が開かれ、 その中でアメリカ先住民宗教指導者として世界的に知られるフィル・レイン師による
「聖なるパイプの儀式」 が厳粛に執り行われた。
同師はアメリカ先住民のホワイト・スワン・ダコタ族の首長で、 世界各地で先住民の生活向上のための活動にも尽力している。
平成5年4月には、 世界各地の宗教者や芸術家、 科学者らが地球の未来について考える
「グローバル・フォーラム京都会議」 に出席するため、 来日したこともある。
同会議の分科会の一つ 「世界民族宗教祈りの集い」 で会場となった大本長生殿を訪れた際、
同師は大本に対して格別強い印象を受けた。 そして一緒に来日していた父らと相談したうえで同師は、
アメリカ先住民にとって 「聖なる鳥」であるワシの羽根を大本に寄贈した。
それから11年の歳月が経過し、 今夏に欧州などを訪問する同師から、 帰国前に日本に立ち寄り、
大本に保管されているワシの羽根と自らが持参する 「聖なるパイプ」 を使った伝統儀式を行いたいという申し出が大本に寄せられ、
今回の共同礼拝が実現した。
祭典には、 出口紅教主を始め大本信徒ら約250人が参列。 羽根飾りの正装姿で入場した同師は、
祭壇の前で香を焚(た)いて歌を捧(ささ)げたあと、 火を付けた聖なるパイプを吸って口から煙をはきながら、「父なる天」
や 「母なる大地」 に祈りを捧げるといった独特の儀式を20分余りかけて行った。
祭典のあと、 あいさつに立った廣瀬靜水・大本総長は、 この儀式が行われることになった経過などを参列者に説明。
また同師は、 大本の聖地で儀式ができたことに 「喜びと幸せでいっぱいです」
と語っていた。
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