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大統領と首相


国によって違う名称や制度

あやべっ子 しんぶん教室
 アメリカの新大統領にバラク・H・オバマ氏が就任しました。アメリカには大統領がいて、首相がいません。日本はアメリカとは反対で、首相がいて大統領がいません。大統領と首相はどう違うのでしょうか。

 昔は王や皇帝が政治を行うのが当然のこととされていました。でも、王の中には政治をするのが苦手な王や、うまく判断ができない王もいました。そんな王は自分より能力のある人に政治を代わりにやらせました。

 税を集める家臣、戦争を指揮する家臣、城や道を造らせる家臣など、役目に応じて任命しました。その家臣が多くなるとまとめ役の大臣、つまり首相を任命したのです。

 このように、国に世襲制(その家の地位や財産、職業を子孫が代々受け継ぐこと)の伝統的な王族がいて、国のシンボルとしての役目を担い、元首を務めている形式を君主制といいます。

 首相とは、君主制の国で議会の中から選ばれた国政のトップの立場にある人で元首が任命します。

 大統領とは、国家に君主を置かないで、国民の選挙で選ばれた代表が政治をする形式の共和制を敷いている国家の元首のことです。全(すべ)ての国家機関のトップで、議会に対して対等あるいは強い立場にあります。

 フランスやドイツのように大統領も首相もいる国もあります。国によって権限や役割は違っています。
紙面掲載日:2009年2月27日付