もうすぐお正月ですね。お正月には楽しいことがたくさんあります。みなさんが楽しみにしている一つにお年玉があるでしょう? なぜお正月にはお年玉をもらうのか、お年玉にはどんな意味があるのか知っていますか?
日本では古くからの風習として、お正月に年神様に奉納された鏡餅をお参りにきた人たちに分け与えていました。年神様からいただいた丸い餅を玉にたとえて「年玉」と言い、それに神様からのお下がり物だから「お」をつけて「お年玉」というようになりました。
お年玉をいただいた人は家に持ち帰り、家族や使用人に分けました。年神様にお供えした物をいただくと、人々は新たな力をもらって新しい年を迎えられるとされていたそうです。
また、昔から日本ではお正月が来ると歳を1つ加える“数え年”という数え方で年齢を数えていました。
お正月になると家々で祭る年神様にお供え物をし、新しい年も家族みんなが元気で幸せに暮らせるようにお祈りをしました。この時、お供え物として供えたお餅を、年神様からの賜り物として家族で分け合って食べました。
こうしてお年玉とは、お正月に目上の人から目下の人に贈られるものになったのです。武士は太刀、町人は扇、医者は丸薬と、職業に関係したり身分を表すものを贈ることもあります。
みなさんの中にはいろんなお稽古をしたり、スポーツをしている人も多いと思います。「今年もがんばりましょうね」と先生からお稽古事やスポーツに関係したものをもらったことがありませんか? これもお年玉の一つです。
時代の変化によってお年玉も変わりました。今ではお菓子やおもちゃ、図書券、お金のお年玉が多いようです。そのお年玉が入っている袋は、少しという意味の古い関西弁の「ぽちっと」の「ぽち」や関東弁の「これっぽち」の「ぽち」から「ポチ袋」という名前がついたそうです。
ご両親やおじいちゃん、おばあちゃん、親戚のおじさん、おばさんからもらうお年玉にはこんな歴史があり、健康や幸せを願う気持ちが込められているのです。
感謝して大切に有意義に使いましょうね。
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