離湖
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かつての湾が日本海と隔絶
古墳群、展望公園など多彩な施設も
京丹後市網野町にある離湖(はなれこ)は、 水面面積が約38万8千平方メートル、 湖周約3・8キロ、 最大水深7メートルの京都府内最大の淡水湖。
かつては湾だったのが、 長年にわたる八丁浜の砂洲の発達や砂丘の成長によって日本海と隔絶し、 潟湖になった。
離湖は排水が悪く、 周囲の田畑への浸水を繰り返すため、 海への水路の開削工事が再三行われた。 昭和27年の工事で発見された縄文時代早期の遺物は、 古墳群として保存されている。
その一つ、 横穴式古墳の岡1号墳は10・8メートルの長さがあり、 6体の遺骨や金胴装の環頭太刀、 勾玉、 須恵器などが出土した。 人骨の前の石の上に、
馬の前脚の骨があったという。
駐車場に車を止め、 湖の周囲の散策路へ行くまでに、 復元された岡1号墳がある。 背中をかがめて、 古墳の中へ入ってみた。 中には何もなく、 奥に進むに従って、 空気がひんやりとしていた。
チャポ、 チャポという湖岸の水音を聞きながら、 春にはさぞかし見事な花を見せるであろうと思われる桜並木を歩く。 所々に設置されたベンチに腰をおろし、 対岸の景色や湖の中にある島をゆっくりと眺める。
「離山」 と名付けられたこの島は、 かつて離れ島だったが、 今は陸続きになっている。 公園もあり、 ブランコや滑り台などの遊具も設置されている。 池には草を食べる大食漢の草魚が泳いでいる。
12のコースがあるアスレチック広場。 出土品が展示されている古墳広場。 360度湖の周囲が見渡せる展望台のある展望広場と、 いろんな施設もある。
プランクトンの多い富栄養湖で、 コイやヘラブナが生息しているので釣り人も多い。 水と豊かな木々に集まる鳥の種類も多く、 バードウオッチングにも適している。
毎年7月には 「離山弁天祭」 が行われている。 今年の開催日は19日で、 花火の打ち上げは午後8時半から。 また、 7月中旬からお盆まで、 湖の中に電光の鳥居が設置される。 ゆらゆらと揺れながら赤々と水に映る鳥居は、 幻想的だ。
ルート
国道176号、 国道312号を経て網野町に入り、 二本松のT字路で左折、 国道178を走る。 約1キロの所に看板があり、 左折すると駐車場
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