足湯につかってホッコリ
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豊かな自然に囲まれた施設
温泉やレストラン、特産品の販売店も
篠山市今田町の「ぬくもりの郷」は、山の中腹の広大な敷地に温泉や体験工房、レストランがある豊かな自然に囲まれた施設。
車を降り、まずは思いっきり体を伸ばし山の空気を吸う。駐車場から施設内を一望し、迷わず「足湯」へと向かう。
ぬるめの湯に足を浸し、眼下に広がる町並みを眺める。日常から“フッ”と解き放された感じがする。向かいに腰掛けている人が食べている、すぐ傍(そば)の工房で作ったアイスクリームがおいしそう。
程よく温まったところでお昼にする。太い梁(はり)の天井、囲炉裏席、山頭火の句の壁掛けを配した落ち着いた店内の和風レストラン。丹波篠山産の食材を生かした料理を、素朴で温かみのある丹波焼の器が引き立てていた。
そして、メーンの温泉。頂上に薬師如来が祭られた小高い山から湧わき出ることから名づけられた「こんだ薬師温泉」。
湯舟や露天風呂、床などに丹波焼を使った陶板風呂。丹波石が使われている岩風呂。丸みがあり凸凹のある自然石はタイルとはまるで違う柔らかな肌触り。
湯に浮かぶ色づいた木の葉が、この季節ならではの風情を感じさせてくれる。循環されずにそのまま流すかけ流しの湯は弱食塩泉で、体に膜を張ることにより体温を保つので、シャワーで洗い流さないのがポイントとか。
ほてった体に高原の風が心地いい。足の向くまま遊歩道を歩く。地元産の大豆を使った豆腐を作る工房に入る。並んでいる豆腐、厚揚げ、油揚げ、おからコロッケはもちろん出来立て。その中の「できたて豆腐」というのを食べてみた。温かくてなめらかで、ほんのりとした甘味があった。
特産品の販売店には、黒豆を使った煎餅(せんべい)や餅(もち)、パイ。また、味噌(みそ)、醤油(しょうゆ)、漬物、山菜や野菜、丹波焼の器や置き物、昔懐かしい玩具や民芸品など数多くの品があり、見て回るだけで楽しい。
優しい味と空気と湯と設備。気持ちも体もほぐれてほっこりし、助手席でウトウトの帰路になってしまった。
ルート
舞鶴若狭自動車道丹南篠山口インターを下り右折、1つ目の信号を右折。およそ6キロ先の古市の交差点を右折して国道372号を走る。約4・6キロ先を左折して1キロ。
メモ
営業時間=午前10時〜午後10時▽定休日=第2火曜▽入湯料=大人600円、小学生300円▽駐車場あり。問い合わせは079・590・3377。
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