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ちょっと ドライブ
人と自然の博物館兵庫県三田市
2006年(平成18)5月12日掲載
展示物に見入る来館者

展示物に見入る来館者

テーマは「人と自然との共生」

夏休み中は「兵庫の外来生物」展も


 兵庫県立 「人と自然の博物館」 は、 人と自然との共生をテーマにした施設。 46億年前に誕生し、 生命を育はぐくんできた地球。 35億年前の生命の誕生から人類の誕生までの生物の歴史を学ぶことができる。

 エントランスホールから入館すると、 ウサギやサルなどたくさんの剥製はくせいの動物が迎えてくれる。 憎めない顔のイタチ。 立派な角のシカ。 これなら畑の野菜も食べ尽くすだろうと思える大きなイノシシ。 剥製と分かっていても恐怖を覚えるクマ。 身近な動物たちだけれど、 こんなにじっくり見るのは初めて。

 コレクションコーナーには青や黄の色鮮やかなチョウ、 ガ。 様々な形の角を持つカブトムシやクワガタが整然と並んでいる。

  「絶滅への道」 と題したコーナーは乱獲により絶滅の危機にある、 あるいは極端に数が減った動物で作られた物が展示してある。

 ミンクやチーターのコート、 シマウマの皮を丸ごと剥はいだ敷物。 ワニ皮のバッグ。 海ガメや象牙ぞうげの置物など、 高価でだれにでも手の届く品ではないけれど、 人間の欲や満足のために動物の命を奪っている現実を突きつけられた気がした。

  「共生の森」では、熱帯雨林を体験しながら人と自然の共生を学ぶことができる。 白アリやミミズが自然の恩恵を受けながら生き、 自らの排出物や亡骸なきがらを自然に還かえす営みは、 個々は小さくても数や時の長さで大きな森、 ひいては地球に及ぼす影響の大きさを感じさせる。

 木の幹に大蛇が、 枯葉に昆虫が擬態する様子はあまりにも見事に周りに溶け込んでいて、 容易に動物を見つけることが難しく、 「説明が間違ってる?」 「本当は動物はいなのでは?」 と思わせるほど。

 自然と生物のかかわりや生命の不思議、 長い時を経て気候や風土に合う姿、 形に変えつつ種の存続をしてきた神秘に感心した。

 夏休み中は、 「兵庫の外来生物」 の企画展を開催する予定。 アライグマやオオクチバス、 外国産のクワガタなどを展示し、 外来生物がもたらす問題やその対応について 「なんであかんの?」 と考え、 学ぼうと提唱する。

ルート
 綾部インターから舞鶴若狭自動車道を走り、吉川で中国自動車道に入る。 神戸三田インターで下り、 案内板に従うと約5分で着く。

メモ
 休館日=毎週月曜 (夏休みは無休)。 開館時間=午前10時〜午後5時。観覧料=大人200円、大学生・高校生150円、小・中学生100円。団体割引あり。 専用駐車場はないが、近くに有料駐車場(4時間以内500円)がある。 隣接のダイエー駐車場は4時間まで無料。 問い合わせは079・559・2001。



http://www.nat-museum.sanda.hyogo.jp/