力のダイナミックタワー
|
「なぜ?」から芽生える科学の心
今月30日まで日中韓の凧も展示
福知山市の三段池公園内にある児童科学館は、 21世紀を担う子どもたちに科学を通じて想像力や情操を養ってもらったり、
楽しみながら学び体験してもらおうとつくられた。
「感覚の広場」 には、 ハンドルを回すと絵が揺れたり、 見えないはずの絵が見えたり、
絵が内からドンドンと湧(わ)き出てくるように見えたりするコーナーのほか、
鏡を外側に曲げるか内側に寄ると (自分の) 背が高く写ったり太く写ったりするコーナー、
グラフィック処理で壁面に平行や垂直に描かれている窓やタイルが歪(ゆが)んで見える部屋がある。
イベント広場では今月30日まで、 中国や韓国、 日本の凧(たこ)のいろいろ展が催されている。
凧の例を挙げると―。
「福知山市章凧」、 「江戸のやっこ凧」、 せみの形をした 「せみ凧(香川県)」、
ふくらみのある 「扇凧(名古屋)」、 連凧の一種なのか顔を先頭に間隔をおいて足の絵が続く
「むかで凧」、 北海道の 「イカ凧」、 山口県の 「ふく(フグ)凧」 など。
その土地の特産物を凧にしたものや、 歴史を感じさせる色あせたものなどが展示されている。
中国の凧は、 翼を広げて飛んでいる鳥をかたどったもの。 2羽が体を寄せ合って翼を片方ずつ開いているように見えるのが不思議で、
印象に残った。
長方形の凧の中央に丸い窓がある韓国の凧は一目でわかるほどの大きな違いはないが、
どことなくなじみがないようで、 やはり違う。 凧にも土地柄、 国柄が表れていた。
赤や黄の格子でできた円柱、 紫の車輪のようなものと、 カラフルなのは高さ18メートル、
幅12メートル、 奥行き18メートルの力のダイナミックタワー。
レバーを引いたりハンドルを回すことでボールを送り出したり押し上げたりして
「力のいろいろな働き」 や運動の力学が学べるというと難しく思えるが、 力いっぱいレバーを引くとボールが高く上がり、
横に斜めに転がっていくという分かりやすい仕掛けだ。
途中に下がっているフライパンが、 ボールが通過して起きた力で金棒に当たり、
音を発するといった工夫もある。 首を上下左右に動かしてボールを追うのも楽しい。
プラネタリウムでは、 オリオン座、 こいぬ座、 おおいぬ座を結ぶ冬の大三角。
それにぎょしゃ座、 おうし座、 ふたご座が加わった冬のダイヤモンド(大六角形)を投影中。
科学する心は「なぜ? どうして?」の問いかけから芽生える。 「ああ、 おもしろかった」
と感覚の広場から出てきた小学1年生の女の子。 いつか何かの拍子に 「そういえば児童科学館であんなものを見たなぁ」
と思い出すかもしれない。
ルート
綾部市街地の中心部から中丹広域農道を福知山市へ向けて車で走ると、 三段池公園へは約20分。
メモ
毎週水曜休館。 開館時間は午前9時〜午後5時。 入館料は大人630円、
子ども310円。 プラネタリウム観覧料は大人210円、 小・中学生100円。
平日の投影は午前10時半、 午後1時半、 同3時から。 日曜・祝日は午前10時半、
同11時半、 午後1時半、 同2時半、 同3時半の5回。 問い合わせは23・6292。
|