市資料館で27日まで特別展
手に取り出土品“味わって”
館内をレストランに見立て趣向凝らす
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里町の市資料館で27日まで、 第13回特別展示が開かれている。 「題名のない展覧会」
と銘打った今回は 「おしゃれに、 身近な雰囲気を味わってもらおう」 と館内をレストラン風にアレンジ。
メニューを見て注文すればシェフにふんした同館の職員が勾玉(まがたま)や土器など実物の出土品を見せながら解説してくれる、
趣向を凝らした展示会になっている。
通常の展示スペースは年代別に 「縄文の森」 「弥生の田」 「古墳の王」 「律令の寺」
「中世の城」 の5つのコースに分け、 市内の遺跡で見つかった土器などの出土品を、
解説文を添えて展示。
これらのコースを見終わってからテーブルに着き、 「本日のスペシャルコース」
と書かれた2つのコースの中から好きな方を選ぶと、 シェフ役の職員が料理の代わりに出土品をトレーに載せて登場。
1品ずつ目の前に並べて説明があり、 来館者は出土品を手に取って見ることもできる。
例えば、 「由良川の鮎(あゆ)」 コースでは豊里町の三宅荒神塚古墳から出土した1500年前の高坏(たかつき=食べ物を盛り付ける土器)
とアユの骨など、「卑弥呼の箱」 コースでは祭事に使われた土製の鏡や馬、 銅鏡などを紹介。
スペシャルコースは日替わりで、 毎日2つのコースが用意されている。
9日に「まがたま」コースを選び、 勾玉や管玉などの説明を受けた八津合町の桜井通夫さん
(79) は、 「何百年も昔の人が硬い石に穴を開けた技術に驚かされ、 展示物の説明文も今の生活に即した解説で分かりやすかった」
と話していた。
また、 9月に資料館で体験学習をした綾部中1年生のコーナーもあり、 生徒が選んだ古代のアクセサリーや狩猟道具に生徒自身が説明を書いたレポートも並んでいる。
期間中の入館料は無料だが、 スペシャルコースを頼めば1コースにつき1人100円がいる。
開館時間は午前9時〜午後5時。 27日までは無休。
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