“てんぷら油”で車が走ります
NPO西八田ふれあいサロン 回収に取り組む
他のNPO通じ京都のリサイクル業者へ
軽油代替燃料に生まれ変わる
京都市のゴミ収集車などで活用
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使用済みのてんぷら油で車が走ります―。 岡安町の旧JA施設跡で高齢者福祉などの活動をしているNPO法人
「西八田ふれあいサロン」 (渋谷智美理事長) が、 廃油の回収を行っている。
集めた廃油は軽油代替燃料 (バイオディーゼル燃料) に加工され、 京都市のごみ収集車などの燃料として利用されている。
平成15年3月に 「JA京都にのくに西八田ふれあいセンター」 の購買部が撤退したあとのスペースを利用して、
過疎化が進む地域の交流の拠点にしようと、 渋谷さん=中筋町=らが同年8月に同サロンを開いた。
地域の高齢者への配食サービスや交流活動などをしており、 今年6月にはNPO法人の認証を受けた。
廃油の回収は、 今年7月から始めた。 当初は6個だった回収用のポリタンクの数も、
現在では26個に。 同サロンを始め、 市役所や中筋町のまな美容室、 地区内の個人宅などに設置している。
集めた廃油は丹後地域の浄化に取り組んでいるNPO法人 「丹後の自然を守る会」
に回収してもらう。 同会は、 廃油の自動車燃料への再利用に取り組んでおり、
回収した廃油は京都市のリサイクル業者 「レボインターナショナル」 で軽油代替燃料に生まれ変わる。
軽油代替燃料になるのは廃油の90%。 軽油と比べて二酸化炭素と窒素酸化物の排出量が少なく、
硫黄酸化物は発生しないという環境に優しい燃料で、 京都市のごみ収集車や一部の市バスなどで使われている。
同サロンがこれまで2カ月間で集めた廃油は約150リットル。 更に運動の輪を広げようと、
同サロンでは西八田地区外も含め廃油の提供を呼びかけている。 問い合わせは同サロン
(44・0039) へ。
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