平成の世の綾部のことを100年後の子孫に伝えようと、 上野町の町井貞一さん
(99) は市民から募った子孫へのメッセージなどを納めたタイムカプセルをこのほど封印した。
7日には、 町井さん本人が市役所を訪れて四方八洲男市長にタイムカプセルを託した。
四方市長は5年後の市制施行60周年事業の一環としてカプセルを上野町の寺山山頂に埋めることを約束した。
町井さんは今年2月から4月にかけて、 本紙を通じて市民や綾部出身者らから現在の暮らしを表現した文章や俳句、
絵画、 写真などを募り、 約170人の作品を 「瞑想(めいそう)の栞(しおり)」
と題した1冊の本にまとめた。
このほかにも、 孫やひ孫など100年後の自分の子孫に宛(あ)てた手紙を市民から募集したところ、
約150人からそれぞれの思いが込められた手紙が寄せられた。
町井さんは、 本と手紙を入れたタイムカプセルを味方町の紫水ケ丘公園内や自宅の敷地に埋めようと考えたが、
市の公園は条例が障害となり、 また私有地も他人の所有になる可能性がないとはいえないために断念。
その後も別の場所で適地を探したが、 見つからなかった。
そんな中、 町井さんの計画の協力者が市に打診したところ、 四方市長が町井さんの趣旨に賛同。
平成22年の市制施行60周年の際に市の協賛行事として寺山に埋めることを提案したところ、
町井さんも市長の厚意に感謝した。
町井さんから市役所でタイムカプセルを受け取った四方市長は 「タイムカプセルを埋めるまで頑張って下さい」
と町井さんを激励。 5年後まで、 タイムカプセルは里町の市資料館で大切に保管すると説明した。
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綾部のこと100年後の子孫に伝えて
町井さんが四方市長に
「タイムカプセル」託す
「市制60周年の際に寺山に埋設」四方市長
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