福祉を学び「心の発信」を
東綾小の5年生が総合学習で
来年3月まで32時間にわたって
鷹栖町の東綾小学校(近澤寿代校長、99人)の5年生20人が、2学期から3学期にかけて福祉施設で働く人たちの仕事について学んでいる。11日にはいこいの村・聴覚言語障害者福祉センター(十倉名畑町)の職員と入所者を招き、聴覚言語障害者の生活の様子などについて話を聴いた。
5年生たちは「地域にわたしたちの心を発信しよう」と題し、総合的な学習の時間を活用して福祉学習に励んでいる。
2学期と3学期に合わせて32時間の学習計画を立てている5年生たちは、福祉施設の職員らの話を聞かせてもらったり、10月には自分たちがいこいの村と上原町の介護施設「やまぶき」を訪問して、仕事の手伝いをすることも計画している。
来年3月1日には、福祉学習でお世話になった人たちを学校に招待して、学んだ成果を発表する予定。
11日にはいこいの村から指導員の引原直樹さんと栗の木寮の入所者の荒山拓也さんの2人が東綾小を訪れた。
引原さんは、いこいの村の職員や入所者たちの会話の手段として、手話や筆談、指文字、身振り手振りで相手に思いを伝えていることを話し、児童たちに簡単な指文字を伝授した。
入所者たちの生活については、「人として生きる」ことが尊重されている。入所者の中には手話も分からない人もいるため、いこいの村独自の言葉を作って、共通認識が持てるようにしたり、自治会を組織して計画を立てた活動に取り組んでいることが紹介された。
栗の木寮で「農業班」に所属している荒山さんは、手話で5年生たちに自己紹介。タマネギとピーマンを栽培して、京都生協に出荷していることや、草引き作業の動作をして、野菜作りに頑張っていることを伝えた。