楞厳寺
4年ぶりにハスが満開
昨年、檀家らが田に定植
舘町の楞厳寺(爲廣哲堂住職)のハスが、4年ぶりに以前の姿を取り戻した。同寺で100年近く親しまれたハス池のハスは、4年前に突然全滅。原因が突き止められず心を痛めていた中、檀家らは昨年、ハス池の隣の田(15・6㌶)に新たに苗を植えて復活を試みていた。爲廣住職(80)は「以前のハス池にも見劣りしない。浄土観を表現するハスをみなさんに楽しんで頂ける」と喜んでいる。 同寺は「関西花の寺二十五カ所」の第2番札所で、ハスは春のミヤマツツジと並んで特に人気があった。だが4年前に突然全滅。専門家に調査も依頼したがはっきりした原因は判明しなかった。
そんな中、舘町出身で兵庫県在住の檀家の女性から、亡くなった家族の供養にとハスの苗が寄進され、檀家らで新たに育てることに。
昨年春、ハス池の隣の田に1千株を定植。当初は花が咲くには3年くらいかかると予想していたが、2年目の今年、早くも花が勢い良く咲き始めた。
もともと同寺で育てていた約20種類のハスも田の中に入れられたため、おそらく二十数種類のハスが見られる。花の色や形は様々。咲く時期も幅広く、8月末ごろまで開花が続くとみられる。
また、枯れた原因も検討が付いてきた。檀家の一人が最近、篠山城跡(兵庫県篠山市)のハスがミドリガメによって全滅したのを聞き付け、状況が似ている楞厳寺もカメが原因の可能性があると推測。爲廣住職は「カメに食われないよう囲いをすれば、ハス池のハスも復活できる可能性がある」とし、ハス池の復活も今後検討していくことにしている。
問い合わせは同寺(47・0043)へ。