福知山アマチュア無線クラブ主催のFMラジオ歴史ウオークも第14回。 今回は一昨年に続いて綾部の魅力をたっぷりと紹介しようと、
綾部市の北部2カ所を選びました。
一つは足利尊氏の出生地といわれる 「安国寺」。 尊氏や母上杉清子にまつわる貴重な文書なども現存しています。
足利氏は幕府の政治権力という点では非常に弱い将軍でしたが、 全国66カ国2島に1寺1塔を設け、
軍事上も室町政権の統治下にあることを示した 「安国寺制度」 を発足させようとしました。
しかし、 推進者の直義 (尊氏の同母実弟) の失脚や尊氏の死去で挫折。 綾部安国寺を一つの中心として意図された
「安国寺制度」 は、 3代将軍義満のころには守護層の変動や京都五山の発展で元弘の変以来の戦死者をとむらい平和を祈願するという本来の目的を失い、
制度の終焉(しゅうえん)を迎えました。
そうした興味ある数々の歴史の舞台となった安国寺の歴史を、 興味深く解説していただきます。
もう一つは、 柳宗悦らによる民芸運動で絶賛された和紙産出地 「黒谷」。
民芸としての黒谷和紙が着目され始めたのは昭和十年代以降で、 単なる生活用品でなく工芸的にも高度な技術で黒谷和紙が再評価されています。
今回は、 興味の尽きない2つのテーマにスポットを当てます。 さらに、 黒谷では特別に和紙漉(す)きの実演もします。
和紙漉きは精神を集中させる必要があり、 ざわめくと漉く紙にムラがでかねないので、
静粛に見学していただくようお願いします。
日時は10月3日 (日) 午前10時から。 FM電波にのせて綾部市の安国寺から番組を始めます。
解説は前々回も大好評だった綾部の歴史研究の第一人者、 綾部史談会会長の山崎巖先生で、
安国寺と上杉の荘などの解説をお願いします。
黒谷和紙は当地方の民芸運動研究を続けてこられた福知山史談会副会長で廿志軒主宰者の山口正世司先生で、
詳しい歴史を解説してもらいます。
両先生とも超一級の研究者で、 解説は最高の内容になります。 安国寺は大槻正則総代、
黒谷和紙協同組合は福田清組合長から説明をいただきます。
歩くコースは安国寺から黒谷まで片道約6・5`。 車の方は安国寺の駐車場を借りましたので、
係員の誘導に従って下さい。 JRの方は綾部駅9時40分発東舞鶴行きの列車で梅迫駅下車、
梅迫駅前に主催者の車を待機させますので、 ご利用のうえスタート地点の安国寺までお越し下さい。
当日は小雨決行。 昼食は安国寺の庫裏で。 弁当は各自でご用意を。 今回のラジオウオーク終了地点は黒谷です。
帰路はマイクロバスでJR梅迫駅か安国寺駐車場まで運行します。 参加無料ですが、
イヤホン付きのFMラジオを持ってくれば便利です (貸出用ラジオも少しは用意しています)。
歩けないが参加したい方は、 チャーターバスを安国寺から運行しラジオウオークに随走しますので、
解説はバスの中でゆっくりと聞けます。
今回も、 あやべ市民新聞社などのご後援をいただき、 ラジオウオークでの解説の一部を紙面で掲載します。
現場での解説の要約を紙面でお楽しみ下さい。 それでは10月3日は元気な姿でお越し下さい。
安国寺駐車場でお待ちしています。
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